本当は怖い・・・ホームカラーの弊害
ヘアカラーしてる人は、美容院より家庭のほうが多いそうです。
「パーマは美容院じゃないとできないけど、カラーは自分でもできるし」
・・・っという感じで、一般のお客さんは、結構、カラーを舐めてるんですよね
はじめに、髪の毛は減点法で、死んじゃうよ!
美容師の中では、ごくあたり前の事ですから
改めて説明する事ではないのですが、
お客さんの中には、知らない人も多いので説明します。
まずはじめに
髪の毛は死んでる細胞(死滅細胞)です。
皮膚と違って自己修復も出来ないし、
髪の毛のダメージが治る事は、絶対にありません!
髪の毛は 生えてきた状態から、なんらかのマイナス要因で
傷む事はあっても、治る事はありません。
この事実を、まず理解していただきたいと思います。
生えてきたばかりの髪の毛を100点満点とする
大体、根元部分ですね
縮毛矯正やブリーチなんかは、30~40点はマイナスぐらい
日本人の黒髪を明るくするヘアカラーなら -15点くらい
クリープパーマでも -15点くらい
パーマの強さとか条件によるけど・・・
この理屈で、何回かパーマやヘアカラーをする。
お題にもありますけど、髪の毛は減点法です。
何回も施術した毛先部分が、もう残り10点ぐらいになると
バッサバッサで 使いもんにならない・・・いわゆる、超ダメージ毛です。
キレイな髪の状態を維持したいなら、どれだけ減点させないかが重要です。
ヘアカラーの種類
ヘアカラーの種類は、大きく分けて
◎ブリーチ剤・・・髪の色素を脱色して明るくする。
◎ヘアカラー剤・・・ブリーチ剤で脱色しながら同時に色素を入れて染めていく。
◎ヘアマニキュア・・・爪のマニキュアのように、表面に色が付着するだけ。
があります。
通常のヘアカラー剤は、脱色剤と色素の両方で作られており、
明るい色ほど脱色剤が多く、暗い色は逆に色素の割合が多くなります。
市販ヘアカラー剤と美容室でのカラー剤の違い
美容室で使用される薬剤と市販のヘアカラー剤の違いは、
この色素の違いだと思います。
色素には通常よく使用されるモノとして
酸化染料と直接染料の2つがあります。
簡単に説明すると、
酸化染料は髪の内部で発色する、
直接染料は表面的に色が付着する感じ
美容室で使用している薬液と市販の薬の違いは、
この染料の配合の比率が違うんじゃないかな?
市販のホームカラー剤は、直接染料は多いような気がする!
美容室用のヘアカラー剤は、酸化染料の混入率が多く髪の内部でよく染まる
美容室でのヘアカラー剤で染めると
内部で染まっているために、色もちが良い。
薬液塗布が難しく、ムラになりやすく、染めるのが難しい。
市販のヘアカラー剤の場合は逆になる。
表面的な発色が多いため、色が早く取れてしまう。
薬の塗布量での色ムラがわかりにくく、自分で染めてもそれなりにキレイに染まる。
市販のホームカラーの種類と特性
手軽に、染められるんですけど・・・
■ムースカラー
ムースカラーは、半分ぐらいは マニキュアじゃないのか?って感じ
染まりは、薄め、表面的に染まって見えるから、その時は、いいかも?
But!しかし1
2、3週間ぐらいで、かなり褪色する!(色が薄くなる)
ムースタイプなんで 全体にムラなく塗りやすい!
手触りもいいな!
But!しかし2
この塗りやすさがは、致命的
根元だけとか塗れないから、何回も染めてると毛先がボロボロ
ムラをごまかすために 表面的なカラーやコーティングが多いので
美容師が、パーマや縮毛矯正とかをする時は、すごく妨害される。
ムースカラーで、何回か染めてるお客さんが
パーマや縮毛矯正とか希望されたら断りたいぐらいだ・・・
はっきり言って、やめてほしい!!!
白髪なんかも サロンカラーと比べると半分程度の染まりかな?
■リキッドタイプ
簡単に言うと、液体タイプから、少しゆるめのジェル程度のカラー剤
塗りやすいから 種類もバリエーションも多い
白髪染めじゃない、若い子の明るい感じに染めたい場合は使い勝手がいい!
But!
表面的なカラーやコーティング成分が多い
液体だから 根元の生えたトコだけ塗るのとか難しいから
結局、毎回毛先まで塗っちゃう事になる
当然、髪のダメージはかなりある
明るく染める子は 毎回ブリーチするんで
ドンドン明るくなってきてしまう欠点もあります。
白髪染めの場合はほとんどメーカーの同じ商品で
このリキッドタイプと後述のクリームタイプがあるんで
クリームタイプにしといた方が、絶対にいい!
■クリームタイプ
ほとんどの商品が白髪染め
明るく染めるカラー剤にはこのクリームタイプは皆無
一番 美容室で使用してるカラー剤に近い
But!
匂いを感じさせないとか、あるので、髪のダメージはやはり深刻
根元だけ塗れたらいいんだけれど、やはり自分で塗布するのが難しい
そんな事を考えたら・・・
逆にクリームタイプの方が、染まりもいいので
毛先だけ ドンドン暗くなっていったり
髪はバリバリに硬くなる事も考えられる
結論
自分でする事を考えたら、ダメージを抑えようと思うと、どれも難しい感じ
すでにダメージのある毛先部分に、毎回薬剤をつけるのでバシバシになる
そして、そのバシバシを誤魔化すための、コーティング成分が、
美容室での、パーマや縮毛矯正、もちろんカラーも妨害する
美容師の考えるヘアカラーとお客さんの考えの温度差
◆お客さんとの 温度差 その1
「白髪染めのお客さんの半分以上が、毛先まで染めて欲しいと希望する」
事実1
髪のダメージのことを考えたらできるだけ、
根元の新しく生えてきた部分だけ、
リタッチカラーで染めたほうが良いに決まってる。
それに、白髪染めなんかだと、何回も染めた毛先は暗くなっていくし
色素が入りすぎて、ガチガチの硬い髪質になっちまう
根元だけ茶色で毛先が真っ黒のヘアカラーの原因はこれ
ちゃんと白髪が染まってる毛先部分を何回も染めると
色も暗くなるし、ドンドン髪を傷めるだけ
毛先まで染めたほうが 手触りが よくなる?
ヘアカラー剤に入ってる 感触向上剤のおかげ
しかも、そんなの表面のコーティングだけなんで
とれたら前より確実に傷んでいます。
ホームカラーで、一番髪が傷む原因も
毎回、毛先まで染める事です。
◆お客さんとの温度差 その2
ずばり!ニオイ
ヘアカラー剤は臭い!それは当たり前!
科学薬品で出来ているんだから
髪の中に、色素とかいれて酸化重合なんて、
科学反応を起こして染まってんだから
臭いが発生するのは、本来あたり前の事なんですけど・・・
最近、ニオイの少ないヘアカラーって流行ってますよね?
普通は アンモニアなんかを使うんですけど、モノエタノールアミンだとか
臭いを発散させない薬を使ってるんですね
すると!
ヘアカラー剤の悪い成分が髪に閉じ込められるんですね
なおかつ、コーティング成分で、表面だけサラサラ
一瞬だけサラサラ だけど 中身ボロボロの髪になちゃうんですね
※
アンモニアの方がすぐに揮発しますから髪に残留しなくて安全
モノエタノールアミン=匂いがしないかわりに、
いつまでも髪に残留アルカリとして残り髪に悪影響を与えてしまう
残留アルカリは、どうしてダメなの?
髪にアルカリが残ると、キューティクルが開き、髪の内部が流出しやすく、
保湿力が低下したり、弾力がなくなったりして、髪はダメージしやすい状態になり、
パーマのウェーブダウンや、カラーの褪色が進んでしまいます。
美容室でカラーをするメリット
結論になるんですけど、
根元だけに塗布する事により、ダメージを最低限に抑える事ができる
髪に悪影響を与える残留アルカリを除去する事ができる
以上をふまえた上で、こちらのカラーチケットは、いかがでしょうか?