女子顔面黒皮症
過去に大問題となった 「 女子顔面黒皮症 」 ですが、
ご存知のない方の為に簡単に説明したいと思います。
化粧品に含まれる有害な化学物質などが原因で、
顔面などの皮膚が炎症を起こし、黒ずんでしまう症状が多発しました。
これに対し大阪府立消費者センターで1976年
「化粧品公害被害者の会」が旗揚げし、
全国各地で化粧品メーカーを相手として
皮膚障害による損害賠償を求める裁判を起こしたのです。
その後の1977年、18名の女性が大手7社の化粧品メーカーに
対して損害賠償を求める裁判を起こし、81年に化粧品メーカー側は
責任を認め、賠償金を支払ったことで有名になったのが
「女子顔面黒皮症」です。
女子顔面黒皮症の原因とは
化粧品原料を皮膚の安全性との関係で基材原料で分解すると
7種類に分けられます。
- 油脂
- 界面活性剤
- 保湿剤
- 樹脂剤
- 防腐・殺菌剤
- 色素
- 香料
この7つの中に、黒皮症の原因となったものがあります。
原因は色素、正確にはタール系色素の一つである赤色219の中に
不純物として存在していた「 スダンⅠ 」という物質だったのです。
タール系色素の中には炎症をおこし、色素沈着する恐れがある物質が
いくつかあることも判明されています。
現在では、原因になった原料を禁止していますので
発症は減少しています。
女子顔面黒皮症の症状
「女性顔面黒皮症」ともいわれますが、男性にも生じます。
化粧後に軽く顔が赤みをおび、ほてりやかゆみを感じたり、
顔が膨らむような膨張感をおぼえることもあります。
これらの症状が毎日起きるというわけではなく、
一時、消えたかと思うとまた起こるという具合に
継続的に繰り返されます。
その症状を繰り返す事によってシミのような色素沈着になり、
更に症状が進むと広がりながら黒ずんでいきます。
万が一、似た症状が現れた場合、
すぐに化粧品の使用を中止するのが先決です。