七つの習慣について J

p/pcバランス

黄金の卵は大切である。
でもそれを生み出してくれるガチョウはもっと大切。

短期的な結果を追求するあまり、
長期的な健康、知識やスキルの体得、信頼、や
大切な原則を犠牲にしてはならない。

リーダーシップ

リーダーシップは、物ではなく、人を扱うものである。
そして、人との間において、大切なのは、信頼である。

信頼は銀行口座と同じである。
信頼を増やす行為は、預け入れになり、
また信頼を低める行為は、引出しとなる。

そして、この預け入れと引出しの結果が今の信頼残高。

残高が高ければ、コミュニケーションがスムーズになる。

しかし、残高が低ければ、地雷の上を歩くようなもの。
言葉ひとつ間違うだけでも大変なことになってしまう。

今日も、信頼の引き出しを避けて、
多くの預け入れをすることにしよう!

私的成功、公的成功

私的成功は、公的成功に先立つ。

人格の土台の上に立っていなければ、
どんなすぐれたテクニックや手法を使ったとしても、成功できない。

短期的には、ごまかせるかもしれないが、
長期的には、かならず実態がバレてしまう。

ビジネスにおいても、私生活においても、
まず実態を作り上げとう!

依存→自立→相互依存

人間の成長には、三つの段階がある。

依存→自立→相互依存。

依存状態は、「あなた」という考え方である。

「あなた」がやってくれないとダメ。
「あなた」がやらないから、私は幸せになれない。
「あなた」のせいだ。

自立状態は、「私」というパラダイムである。

「私」はできる。
「私」は自分でやる。
「私」の責任だ。

相互依存は、「私たち」というパラダイムである。

「私たち」ができる。
「私たち」がやろう。
「私たち」でもっと大きな結果を出そう。

ほとんどの人は自立と自由を目指して頑張っている。
しかし、それは最高峰ではない。

自立したもの同志で、協力し合い、欠点を補い、強さを活かし、
コラボをし、より大きな意味のある貢献を果たす。

家族も、会社も、スポーツチームも、正しい正治も、
意味のある宗教も、これらはすべて相互依存によって
成し遂げられる事業なのだ。

しかし、自分は能力を開発し、人格を育成し、
自立を果たしてからでないと、そうしたチームに入れないし、
入ってもさしたる意味はない。

自立を達成し、その土台の上で多くの人と協力し合い、
コラボの輪を広げ、自分ひとりの力で決してなし得ないより
大きな意味あることに挑戦しよう!

第一の習慣:主体性を発揮する

主体的な人

これは自立を果たす最初のステップである。
生活において様々な出来事が起こる。
環境において、様々な変化がある。

しかし、これらは、私たちの運命を決めるものではない。
それに対してどう反応するかが肝心である。

刺激と、それに対する私たちの反応の間にわずかなスペースがある。

そして、そのスペースにおいて、自分の反応を選択する自由がある。
このわずかなスペースにおいて、私たちの運命が決まるのだ。

刺激に対して直接反射的に反応する「反応的な人」ではなく、
スペースを開けて、自分の反応をきっちり選択する
「主体的な人」になろう!

影響の輪

反応的な人というのは、ひとつの特徴がある。
それは関心の輪に集中することである。

自分は気になっているけど、自分で変えられない事柄について、
常に批判し、文句を言う。

それに対して、主体的な人というのは、影響の輪に集中する。

つまり、自分の変えられることに集中し、具体的な行動を起こす。

そして、
自分で責任を引き受けて、できることから行動を起こすことで、
その人の影響の輪がどんどんと拡張するのである。

関心の輪が狭いという訳では決してない。

ただ、自分のできることに集中し、
それ以外で時間とエネルギーを浪費しないというだけである。

率先力

主体的な人のもうひとつの特徴は、
自分から進んで行動することである。

つまり、「率先力」を発揮するということだ。
率先力には、6つの段階がある。

1。言われるまで待つ(指示待ち族)
2。聞く
3。提案する
4。実行してすぐ報告をする
5。実行して時々報告をする
6。実行する(報告も必要ない)

どのような環境であっても、言われるまで待つ必要はない。
事が起こるのを待つ必要はない。

自分から進んで、どのようにすればいいのかを聞くことができる。

そして、願わくば、自分で解決策を打ち出し、
それを提案することができる。

つまり、問題の一部になるのではなく、
問題の解決の一部になるということである。

また、自分の能力の及ぶ範囲であれば、自分から進んで、
その問題を解決し、必要に応じて自分の取った行動を報告したり、
情報伝達したりすればいい。

ガンジーの言葉を借りて言うならば、

「自分の出来ることは、どうせ取るに足らないことだろう。
しかし、それを実際に行なうことが肝心である。
世界に変化を求めるのであれば、我々は、
自らその変化にならなければならない」

今日から、率先して、より良い世界にしよう!

第二の習慣:目的を持って始める

自分の目的•方向を明確にする

これはリーダーシップの習慣である。
ジャングルで道を建設しているとしよう。

そこで、マネジャーは何をするだろうか?

能率を改善するために、スケジュールを作ったり、
労働者を管理したり、斧を研いだり、道を切り開く手法を考えたり、
それを徹底させるための教育プログラムを導入したりするだろう。

そこでリーダーは何をするかと言えば、
最も高い木のてっぺんまで上り詰めて、
周りの景色を360度見渡し、下に向かって叫ぶ。

「このジャングルは違いますよ!道を作っているはずなのは、
向こうのジャングルだよ!」笑

方向性が間違っていれば、スピードと能率は関係がない。

まず自分の目的(最終的に目指している姿)•方向を
明確にしなければならない。

主体性を発揮するということは、刺激と反応の間のスペースを開けて、
そこで自分の価値観に基づくことである。

とならば、第二の習慣は、その価値観(何が本当に大事なのか)を
考え、定義することである。

あなたの人生において、仕事において、家族において、
本当に大事なことって何なのだろうか?

それを思い出しながら、今日という一日を過ごすようにしよう。

ミッション•ステートメント

自分の目的•方向性を定めるために、
最も大切なことは、ミッション•ステートメントを作成することである。

ミッションという言葉は、使命と言う意味である。

ステートメントとは、宣言文のことである。
従って、ミッション•ステートメントというものは、
あなたの使命を明文化したものになる。

その中にふたつのことを明確にしておきたい。

一つ目は、あなたのビジョンである。

•どこに向かって歩んでいるのか。
•最終的な姿はどうなのか。
•何を達成し、実現するために頑張っているのか。

二つ目は、あなたの中心に位置づける大切な原則は何なのである。

ビジョンを達成することは大事であるが、
そのために、人格を損なうようなことをしてはいけない。

全世界を得たところで、自分の魂を失ってしまったら、
何の得があろうか?

そして、原則に違反し、人格を損なうということは、
結局、最後は、ビジョンも台無しにしてしまう。

ミッションを持つということは、

あなたを状況次第で変わる流木から、
毅然とした岩に変えることになる。

普通の人間から一角の人間に変えてくれる。

あなたの王国の憲法になり、
王様自らも守らなければならない指針になるだろう。

私の人生の目的は世界により良い生き方を教えることである。
あなたの場合はどうだろうか?

第三の習慣:重要事項を優先する

最も大切なことを、最も大切にする

自分のミッションを明確にし、生活の中心に位置づける原則を
決めておけば、後は行動のみである。

コヴィー博士の言葉を借りて言うならば、
最も大切なことは、最も大切なことを、最も大切にすることである。

今日も最も大切なことを最も大切にしよう!

大きな重要事項を先にスケジューリングする

自分のミッションを優先し、それを実現するとき、
大きな問題が一つ出てくる。

それは、忙しすぎて、そのために時間が
なかなかとれないという事だ。

仕事や家族における緊急事項がいっぱい発生し、
それに対応しなければならない。

そして、その対応で疲れてしまい、
テレビやパチンコなどの娯楽に逃げ込み、
いつまで経っても、時間が出てこない。

そこで、ひとつのパラダイム転換が必要になってくる。
それは「緊急だからといって、対応しなくてもいい」と
いう考えである。

電話がなっている。
誘いがきている。
メールが到着している。

しかし、それは本当に重要なものでなければ、
ほっておいても良い。

対応すべきものは、「緊急事項」ではなく、
「重要事項」なのである。

仕事の大きなプロジェクト。
最も大切な顧客との関係つくり。
システムの改善。
新商品の開発。
健康維持。
大切な家族との時間。

これらは、今なっている電話よりもはるかに重要なのであり、
優先すべきものである。

そして、時間管理において、
これらを優先するためのちょっとしたコツがある。

それは、その大きな重要事項を
先にスケジューリングするということだ。

大きなプロジェクト、ジムに通う時間、家族との旅行、
子供のスポーツ試合、これらは一番先にカレンダーに書き込む。

すると、無意味な緊急事項が発生しても、
あなたは次のように断ることができるだろう。

「済みません。先約がありまして……」

その先約は、自分の読書時間だったり、運動時感だったりもする。
しかし、これも大切なアポであり、破るわけにはいかない。

今日も自分の人生の目的を実現しよう。
それを先にスケジューリングしよう!

時間管理のプロセス

本当に大切なことを優先するためには、
時間管理のプロセスが必要になる。
毎日•毎週•毎月•毎年、次のプロセスを実行しよう。

1)自分のミッションを復習する
2)生活の役割を再確認する(夫•父親•営業マネジャー•部下の育成•趣味など)
3)それぞれの役割の目標を設定する
4)これらの重要事項を最初からスケジュールに入れる
5)実行する
6)振り返りを行なう
7)改善をする

ミッションと役割を計画しなければ、
たまたま現れた緊急事項に溺れるばかりだろう。

緊急ではない重要事項は鍵を握る。
これは充実した人生の秘訣なのだろう。

第四の習慣:Win-Winを考える

ガチョウと黄金の卵

ガチョウと黄金の卵を思い出してみよう。

欲しい結果(金の卵)が大切である。

しかし、その結果を生み出す能力(ガチョウ)を維持し、
増やしていくことも大切である。

ガチョウを持っておけば、金の卵は簡単に手に入る。
でも、ガチョウが死んでしまえば、いつまでも貧乏のままだろう。

最も大切なガチョウは、他人との関係である。

一人で成し遂げる偉業はない。

家族でも、会社でも、社会の中でも、
すべてが他の人と一緒に手を組み、手に入れる成功ばかりである。

多くの人は、自分で勝ちたい、自分の欲しい結果を得たいという
気持ちのあまり、相手のニーズをないがしろにし、関係を壊し、
人生を難しくしている。

別の人は、他人となくよくしたい気持ちのあまり、
自分のニーズを主張することができず、
いつも犠牲になってしまう。

このどちらのアプローチも長続きしない。

相手を勝たせて、ガチョウを太らせる。
と同時に、自分の欲しい結果を手に入れ、豊かになる。

Win-Win以外のオプションはない。

自分の欲しい結果をきちんと手に入れる勇気を持とう。
相手の欲しい結果を実現してあげる思いやりを持とう。

これは効果的な人間関係の秘訣である。

第五の習慣:理解してから理解される

まず、相手の意見を聞こう。

人間関係というガチョウに餌を与える最大の方法は、
人の話を聞いてあげることなのだろう。

誰しもわかってほしい。そう切に願っている。
そして、わかってもらえるまでは、
他人を理解して上げる余裕はなかなか出てこない。

だからこそ、他人を先に理解してあげる
余裕を持たなければならないし、これはリーダーの証である。

経営者を指導するとき、いつも言っている。
「あなたの意見は最後でいい」

しかし、これはみんなに言えることだろう。
「あなたの意見は最後でいい」

まず、相手の意見を聞こう。

相手にとって、

何を望んでいるだろうか。
何を心配しているだろうか。
何が大事だろうか。

相手よりもうまく相手の立場を
うまく述べることができるようになるまで、話を聞こう!

それができて、初めて自分の意見も聞いてもらおう。

第六の習慣:相乗効果を発揮する

1+1=3以上

Win-Winを考え、理解してから理解されるという
習慣を実行することにより、ある種の魔法が起こる。

それは他人や他の組織を一緒に創造的な協力関係を
構築できるということである。

そして、そうすることにより、別々に行動していた時よりも
はるかに大きな結果を生み出せるということである。

つまり、相乗効果が出るのだ。

この「協力の輪」を広げることにより、何でも可能になる。
どんな夢でも実現できる。

これこそ、効果的な人の真の姿なのだ。

そのために、「第三案」を求める習慣を身につけよう。

交渉に入り、あなたの案が通ったら、失敗である。
相手の提案を飲み込んだら失敗である。

一緒にコミュニケーションを図ることにより、
双方の想像を超えるような素晴らしい
新しい案を打ち出すことにしよう。

相手と話、自分の意見が変わらなければ、その話は無価値である。

相手の意見を変えるために話すのではなく、
自分の意見を変えることを目標にしよう。

協力は、影響を与え、影響を与えられることである。

相乗効果はあなたを変える。

あなたを成功させる。
あなたの夢をかなえてくれる。

1+1=3以上の結果を生み出す。

それだけのことなのだ。

第七の習慣:刃を研ぐ

刃を研ぐ

山の中に木こりは木を倒そうと、必死に作業していました。
しかし、どうみても、作業が進んでいない。

とりがかりの人がその様子を見て、呼びかける。
「少し休んであのノコギリの刃を研いだらどうだい?」
「今仕事が忙しくて、刃を研ぐ暇何かないよ!」

笑うほど愚かな話であるが、
毎日似たようなことをしていないだろうか?

忙しくて、運動する暇がない。
気がついたら、入院である。

忙しくて、勉強する暇がない。
気がついたら、リストラの対象になってしまった。

忙しくて、家族の絆を深める時間がない。
気がついたら、離婚の申し出を受けている。

忙しく、人生の目的を考えたり、社会に貢献したりする時間がない。
気がついたら、人生を棒に振ってしまった。

肉体的、知的、社会的、精神的のそれぞれ四つの側面において、
毎週刃を研ぐ活動を計画し、実施せよ!

それだけ簡単な習慣である。
それだけ威力のあることである。

刃が鋭くなっていれば、木は簡単に倒せる。
定期的に刃を研ぐことにしよう!